講師の指導のもと植物を観察しながら歩く会ですが、今回も講師の都合が悪く、いつもアシスタントを務めているスタッフが代講しました。 本年度第6回(最終回)の開催でした。

今回は、調布にある神代植物公園を散策しました。 園内マップです。ご覧ください。 あいにくの雨の中の散策となりましたが、雨に濡れた葉はきれいで、これもまた良しの観察会になりました。
観察した植物が沢山ありましたので、別ページに掲載しました。お時間ある時にゆっくりご覧ください。

正門を入ったすぐの屋根のあるところで、今日のスケジュールや目玉の植物の説明がありました。

まず最初は、正門から近いところにある「針葉樹園」に入りました。

針葉樹園の中には、「ウォレマイ・パイン」や「エンピツビャクシン」など、世界各地の珍しい針葉樹が植えられています。

メタセコイア(右)とラクウショウ(左)が並んで植えられていました。メタセコイアもラクウショウもこの観察会で何度も出ているので、お馴染みですが、並んで見比べてみると違いがよく分かります。

針葉樹園を出て舗装路を歩くと、針葉樹園の反対側にヒマラヤスギの大木がありました。 特大の松ぼっくりができていました。

バラ園の南側の道を歩きました。道の両側に、日本列島の南の諸島の樹木が見られます。
シマサルスベリがありました。シマサルスベリは、日本の大隅諸島や奄美群島、中国、台湾、フィリピンに分布します。樹皮が剥がれて、木肌が赤褐色に白っぽいまだら模様なのが特徴的です。

バラ園の東側のテラスで昼食になりました。

昼食後は、再び南側の道を歩いて、深大寺門まで来ました。
広葉樹の下を良く見ると、マヤランが咲いていました。今回最も見たかった植物の一つです。運よく花を見ることができました。

深大寺門を出て、深大寺境内に上から入りました。
一番高いところに、「日本野鳥の会」創立者の中西悟堂の銅像があります。中西悟堂は1911年(明治44)に天台宗深大寺で僧籍に入り、このとき「悟堂」の法名を授かったのだそうです。

深大寺の境内にあった存在感のある大木は、「ナンジャモンジャ」と名札にありました。ヒトツバタゴのことですね。

深大寺を出て、水生植物園に入りました。

正門から入って池の右側の道を歩きました。沢山の植物が次々と現れて、メモするのと写真を撮るのとで、大変でした。こちらをご覧ください

一番奥まで来ました。湿地にミズキンバイが咲いていました。これも今回の目当ての一つです。運よく花を見られました。水辺の植物ですが、生育環境が乏しくなり、絶滅の危機に瀕しています。

このあたりは水田です。稲刈りが終わり、畔にはヒガンバナが咲いています。

真ん中の木道を戻ります。
湿地の中にハンノキの大木がありました。 水辺を好み、湿地で生育する珍しい樹木です。 根に放線菌が共生していて、放線菌は空中の窒素を固定する能力があるので、湿地のような貧栄養環境においても高木として成長できるのです。

深大寺の参道を戻ります。

再び神代植物公園に入りました。テラスで休憩した後、バラ園を抜けて、大温室に向かいます。バラフェスタが始まったばかりでしたので、バラの見頃はこれからでした。

大温室に入りました。

大温室にあった珍しい植物を紹介します。

これは、「アリストロキア・サルバドレンシス」という名前の植物で、エルサルバドル原産です。スターウォーズの「ダース・ベイダー」に似ています。 説明がありました。ご覧ください

こちらは、「ドラクラ・ギガス」という名前の植物で、コロンビアからエクアドルのアンデス山脈に分布するランです。花が、吸血コウモリ・ドラキュラを思わせるというのが名前の由来です。
説明がありました。ご覧ください

再び正門付近まで戻ってきて、最後にタチバナを観察しました。日本に古くから野生していた日本固有のカンキツです。「左近の桜」「右近の橘」で有名です。