「夏の音」と聞いて何を連想しますか?自然塾の夏の音は「セミの鳴き声」。8月はセミについて学びます。

いつもの準備体操の後、セミ役と幼虫役を演じる講師による寸劇が始まりました。リハーサルなしのぶっつけ本番でしたが、ぬいぐるみを使ってセミの羽化やセミの一生を学びました。羽化するときの姿をイナバウアーに例えての演技は子ども達の関心を強く引いたようで、みんな身を乗り出して聞いていました。

セミの一生クイズを交えながらセミの抜け殻の見分け方を勉強しました。同じように見えて、ですがよく見ると大きさや触覚、前足、お尻、毛の量など種類によって異なります。ひとつひとつ異なる抜け殻に真剣なまなざしを向ける子ども達。

説明を踏まえてエックス山内で抜け殻探し。木の幹や枝、葉っぱの裏などいろいろな場所に抜け殻があり、その近くの地面にはセミの幼虫が出てきた穴もありました。採取した抜け殻はどのセミのものか見分けをしてスタッフにレポート。最初はうまく見分けができなかった子どももいましたが、そのうちにアブラゼミとミンミンゼミが見分けられるようになったり、オスとメスが見分けられるようになりました。意外にもお子さんたちよりも同伴の保護者のみなさんの方が夢中になっていました。子ども心に帰っていたのかもしれません。

今回はエックス山をA地区、B地区と分けてそれぞれで調べたのですが、ミンミンゼミはA地区に、ヒグラシは両方の地区にいるなど生態を知る貴重なデータにもなりました。

2ヶ所での抜け殻探しの結果、短時間でアブラゼミ641個、ミンミンゼミ52個、ヒグラシ52個、ツクツクボウシ16個、合計761個が見つかりました。

抜け殻を見つける度にキラキラと輝く子ども達のまなざしと子ども達の探究心、保護者のみなさんの探究心に感嘆するばかりでした。エックス山では夜8時ごろからあちこちでセミの羽化を見ることができます。ぜひその探究心を深めていただければと思います。